よくあるご相談
こんなお悩みはありませんか?
- 健康診断で血糖が高いと指摘された
- 頻尿、のどの渇きがあり、糖尿病が心配
- 糖尿病と診断された。自分に合う薬を教えてほしい
- なかなか目標の血糖値にならない
- 糖尿病の治療を受けている。腎臓が悪くなっていないか心配
- 糖尿病の薬を途中でやめてしまった
- 食事の内容について教えてほしい
当院は糖尿病専門外来を行っておりますので、
いつでもお気軽にご相談ください。
当院での診療
腎臓・心臓・脳を守り、入院しない身体づくり
糖尿病と診断されても、当院では基本的にすぐにお薬を開始することはしておりません。
まず、食前や食後などの血糖値や全身の状態を丁寧に確認し、治療の方向性を一緒に考えていきます。
治療の中心は生活習慣の改善です。
食事や運動など、無理なく続けられる方法を大切にし、できる限り薬に頼らず血糖コントロールの改善を目指します。
一方で、血糖値が著しく高い場合や、腎臓病・心臓病などの合併症リスクが高い場合には、適切なタイミングで薬物治療を開始し、臓器を守る治療を行います。
当院では、経験豊富な管理栄養士・看護師・医師が連携し、糖尿病専門外来を行っています。
通院を重ねながら、お一人おひとりに合った生活習慣を一緒に見つけ、安心して糖尿病と向き合える環境づくりを大切にしています。
血糖値を下げることだけを目標にするのではなく、将来の腎臓病や心臓病、脳血管疾患といった合併症を防ぎ、「入院しない身体づくり」を目指して継続的にサポートしてまいります。
糖尿病とは
日本では、約1,000万人が糖尿病と推定されています。
さらに、約1,000万人が糖尿病予備軍(糖尿病が強く疑われる方)といわれており、
成人の約6人に1人が糖尿病、またはその予備軍にあたります。
糖尿病は、決して珍しい病気ではなく、誰にでも起こりうる身近な病気です。
糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が正常にコントロールできなくなってしまう状態です。
本来、ブドウ糖は、私たちの体にとって大切なエネルギー源です。私たちが食事をすると、炭水化物(糖質)は消化・分解され、最終的にブドウ糖として体内に取り込まれます。
血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌され、ブドウ糖は筋肉や肝臓などに取り込まれ、エネルギーとして利用されます。
糖尿病になると、
- インスリンの分泌が少なくなる
- インスリンは分泌されていても、その働きが弱くなる
といった理由により、ブドウ糖をうまく処理できなくなります。
その結果、血糖値の高い状態(高血糖)が長期間続いてしまうことが問題となります。
高血糖の状態が続くと血管が傷つき、目・腎臓・神経などに障害が起こる糖尿病合併症(網膜症、慢性腎臓病、神経障害など)を引き起こすリスクが高まります。
糖尿病は、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善に加え、必要に応じて薬物療法を行うことで、血糖をコントロールすることが可能です。
また、定期的な血液検査などで病状を把握し、継続的に血糖を管理することが、合併症の予防につながります。
なぜ、治療が必要なのか
血糖値が高い状態が長く続くと、血管が少しずつ傷ついていきます。
特に、細い血管(毛細血管)はとても弱いため、早い時期から影響が出やすいといわれています。
毛細血管が多く集まっている手足・目・腎臓に起こる次の3つの病気を、「糖尿病の三大合併症」と呼びます。
- ① 糖尿病神経障害:手足のしびれや痛みが出ます
- ② 糖尿病網膜症:目が見えにくくなり、重症になると失明の原因になります
- ③ 糖尿病性腎症:腎臓の働きが低下し、慢性腎臓病へ進行します
さらに、心不全や脳の血管の病気を起こすリスクも高くなります。
また、糖尿病は太い血管にも影響します。
血糖値が高い状態が続くと動脈硬化が進み、心臓や脳の血管が狭くなります。
そこに血のかたまり(血栓)ができると、
心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こすことがあります。
これらの合併症は、
血糖を良い状態に保ち、治療を続けることで予防が可能です。
当院では糖尿病による慢性腎臓病予防外来、心不全予防外来を行っております。細い血管の合併症である慢性腎臓病を予防することで、心不全、心筋梗塞、脳梗塞などの重症な病気を予防します。
糖尿病の分類
糖尿病は、一般的に以下の4つのタイプに分類されます。
- ① 1型糖尿病
- 体の免疫の異常によって、インスリンを作るすい臓の細胞が壊れてしまい、インスリンがほとんど分泌されなくなる病気です。
子どもや若い方に多くみられます。 - ② 2型糖尿病
- 食生活や運動不足などの生活習慣や体質が関係し、インスリンの量が少なくなったり、インスリンが効きにくくなったりすることで起こります。
日本で最も多いタイプで、主に成人にみられます。 - ③ その他の糖尿病
- 他の病気(すい臓やホルモンの病気)や、薬(ステロイド)の影響によって起こる糖尿病があります。また、まれですが遺伝が関係する糖尿病も含まれます。
- ④ 妊娠糖尿病
- 妊娠中に血糖値が高くなる病気です。
出産後は血糖が正常に戻ることもありますが、将来、約半数の方が糖尿病を発症するとされており、定期的な検査が大切です。
糖尿病の診断基準
血糖値とHbA1cを採血で測定します。
血糖値は、食事の前後や時間帯によって大きく変わります。
そのため、一時的な血糖値だけでは正確な判断が難しいことがあります。
HbA1cは、過去1~2か月間の平均的な血糖の状態を表しており、糖尿病の診断や、合併症を防ぐための血糖管理に役立ちます。
- 糖尿病の主な診断基準
-
次の検査結果が基準になります。
① 空腹時血糖値:126mg/dL以上
② ブドウ糖負荷試験:200mg/dL以上
③ 随時血糖値(時間に関係なく測った血糖):200mg/dL以上
④ HbA1c:6.5%以上
これらのうち、血糖値の基準(①、②、③のいずれか)と、HbA1cが同時に基準を超えている場合、 糖尿病と診断されます。
糖尿病の治療目標
血糖正常化を目指す際の目標値をHbA1c
6.0%未満、
合併症予防のための目標値をHbA1c
7.0%未満、
治療強化が困難な際(低血糖のリスクが高い場合など)の目標値をHbA1c 8.0%未満としています。
65歳以上の方の治療目標
患者さんの特性(年齢、認知機能、身体機能、併発疾患、重症低血糖のリスクなど)を考慮して目標とするHbA1c値を一緒に設定することが重要です。
糖尿病の食事・運動療法
食事療法のポイント
- ① 1日3食、できるだけ同じ時間に
-
- 朝食を抜くと、食後の血糖が上がりやすくなります
- 夜遅い食事も血糖値を上げやすい原因になります
- 朝・昼・夕を規則正しく食べることが大切です
- ② 1日の食べる量(カロリー)を意識する
-
- 1日に食べてよい量は、身長から計算できます
- その量を3食に分けて食べましょう
- 「まとめ食い」を避けることがポイントです
- ③ 偏らず、バランスよく食べる
-
- 好きなものだけに偏らない
- 極端な糖質制限はおすすめしません
運動療法は、
糖尿病の方・予備軍の方どちらにも大切です。
ポイントは、2種類の運動を組み合わせることです。
- ① 有酸素運動
-
例:ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳など
下半身を中心に動かす、軽〜中くらいの運動
週3〜5回が目安
➡ 血糖値を下げやすく、続けやすい運動です。
- ② レジスタンス運動(筋トレ)
-
例:スクワット、腕立て伏せ、ダンベル、腹筋、
筋肉に負荷をかける運動
週2〜3回が目安(毎日でなくてOK)
➡ 筋肉が増えると、血糖が下がりやすくなります。
糖尿病の飲み薬
メトホルミン
(メトグルコ)
- どんなお薬?
-
- 肝臓で作られる余分な糖を減らす
- インスリンの効きを良くして、筋肉などで糖を取り込みやすくする
- 注意が必要な人はどんな人?
-
- 腎臓・肝臓・心臓の重い病気がある方
- 多量のアルコールを飲む方
- 検査のときの注意
-
造影剤(ヨード造影剤)を使うCTや検査を受ける場合
➡検査の前後2日間(合計5日間)は、原則としてメトホルミンをお休みします。
医師とご相談ください。
- 副作用について
-
下痢、吐き気、お腹の不快感
※飲み始めに起こる場合があり、続けるうちに軽くなることが多いです。
ツイミーグ
(イメグリミン)
ツイミーグは、2型糖尿病の治療に使われるお薬で、 メトホルミンに似た働きを持つ新しいタイプの薬です。
- どんなお薬?
-
- インスリンの効きを良くする
- インスリンの分泌を増やす
- 膵臓の細胞(インスリンを出す細胞)を守る可能性がある
- 期待されるメリットは?
-
- 血糖コントロールの改善
- 膵臓への負担を減らす可能性
- 減量は必要であるが、腎機能低下している方(10≦eGFR)でも使用可能
- 副作用について
- 下痢、吐き気、お腹の不快感、特にメトホルミンと一緒に飲むと起こりやすくなることがあります。
DPP-4阻害薬
(ジャヌビア・グラクティブ・テネリア・トラゼンタ など)
- どんなお薬?
-
- 食事をすると体の中で「インスリンを出す手助けをするホルモン」が分泌されます
- このホルモンが長く働くようにして血糖値を下げます
- 食事をすると体の中で「インスリンを出す手助けをするホルモン」が分泌されます
- このお薬の特徴
-
低血糖を起こしにくいのが大きな特徴です。
- 副作用について
- 副作用は少ないですが、体調に変化があれば医師にご相談ください
リベルサス
(経口GLP-1受容体作動薬)
- どんなお薬?
-
- インスリンの分泌を助けて、血糖値を下げる
- 食欲を抑える作用があり、体重が減りやすくなることがあります
- このお薬の特徴
-
- 注射ではなく、飲み薬
- 他のGLP-1のお薬に比べて、治療費が抑えられる
- 注射ではなく、飲み薬
- 服用方法(とても大切)
-
- 空腹時に飲む
- 水はコップ半分以下(120mL以下)
- 飲んだ後30分間は飲食・他の薬を控える
- 副作用について
-
吐き気、下痢、便秘
※飲み始めに起こる場合がありますが、徐々に軽くなることが多いです。
スルホニル尿素薬(SU薬)
(アマリール・グリミクロン など) SU薬は、昔から使われている糖尿病のお薬です。
- どんなお薬?
-
- 膵臓に働きかけて、インスリンを強く出させる
- 注意点(とても大切)
-
効き目が強いため、低血糖(ふらつき・冷や汗・意識障害)を起こすことがあります。
使い続けると、だんだん効きにくくなることがあります。
そのため、長期間・多量の使用は控えることが勧められています。
速攻型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)
(シュアポスト・グルファスト・スターシス など)
食事のときに合わせて使う糖尿病のお薬です。
- どんなお薬?
-
- 膵臓に働きかけて、インスリンをすばやく出させる
- このお薬の特徴
-
- 飲んですぐ効く
- 効く時間が短い
SGLT2阻害薬
(フォシーガ・ジャディアンス・スーグラ など) 尿に糖を出して血糖値を下げるお薬です。
- どんなお薬?
-
腎臓に作用して、余分な糖を尿として外に出す
1日に約70~80gのブドウ糖(約300 kcal分)の糖が尿に出ます。 - このお薬の効果
-
- 血糖値を下げる
- 体重が減りやすい
- 腎臓や心臓を守る効果が期待できます。
- 注意すべき副作用について
- 尿が増える・トイレが近くなる、脱水(口渇・ふらつき)、性器の感染症、まれに 強いだるさ、吐き気
- 大切なポイント
-
- こまめな水分補給が重要
- 腎臓、心臓を保護する重要な薬➡非常に重要な薬です
- 飲み始めるタイミングや副作用がなるべくでないようにするコツがあります。
体調不良時や食事がとれないときは、医師に相談してください。
ご高齢の方は特に注意が必要です。
αグルコシダーゼ
阻害薬
(セイブル・ベイスン・グルコバイ) αグルコシダーゼ阻害薬は、食後の血糖値の上昇を抑えるお薬です。
- どんなお薬?
-
- 食事の糖の分解をゆっくりにする
- 腸から糖が吸収されるスピードを遅らせる➡ 食後の血糖値が急に上がるのを防ぎます
- このお薬の特徴
-
食事の最初に飲むお薬です
食後高血糖が気になる方に向いています。 - 種類と特徴
-
ベイスン・グルコバイ
➡糖尿病の発症予防効果があります
➡ベイスンは「糖尿病予備軍」の方にも使われます
セイブル・ベイスン
➡下痢・軟便が起こりやすい
グルコバイ
➡便秘が起こりやすい
※腸で働く薬のため、消化器症状が出やすいですが、徐々に慣れることが多いです。
糖尿病の注射剤
以下の3つに分類されます。
- 使用するタイミング
-
- 飲み薬だけでは血糖値が十分に下がらないとき
- 血糖値がかなり高いとき
- 体重を減らしたい、心臓や腎臓を守る治療が必要な場合
- インスリンが足りなくなってきたとき
GLP-1受容体作動薬
- どんな作用がある?
-
- インスリンを出しやすくして、血糖値を下げる
- 血糖値を上げるホルモンを抑える
- 胃の動きをゆっくりにして、食後の血糖上昇を抑える
- インスリンを出しやすくして、血糖値を下げる
トルリシティ
体重への影響が少なく、高齢の方にも使いやすい
- 投与方法は?
- 週1回の注射
- 使い方は?
-
- 皮膚にあてて押すだけ➡非常に簡便
- 患者様自身は針が見えることがない
- 痛みはある?
- 個人差はありますが、ほとんどありません。

オゼンピック
血糖・体重減少効果が高い
- 投与方法は?
-
- 週1回の注射
- 自分で細い針を取り付ける
- マンジャロよりやや安価
- 実績が豊富
- 腎臓病、心筋梗塞、脳血管のリスクを下げる
- 痛みはある?
-
個人差はありますが、ほとんどありません。
- 副作用について
-
吐き気・胃の不快感・便秘など
※多くは使い始めに出やすく、徐々に軽くなります。

GIP/GLP-1受容体作動薬
マンジャロについて
これまでのGLP-1注射をさらに進化させた新しい注射のお薬です。
- どんなお薬?
-
- 2つの働きを持つ注射です
- GIPとGLP-1の働き
- インスリンを出しやすくして、血糖値を下げる
- 食欲を強く抑える
- このお薬の特徴
- 血糖改善効果と体重減少効果がオゼンピックより強力
- 投与方法は?
-
週1回の注射
- 操作方法は皮膚にあてて押すだけ➡非常に簡便・針交換不要
- オゼンピックよりやや高価
- 痛みはある?
- 個人差はありますが、ほとんどありません。
- 副作用について
-
吐き気・胃の不快感・下痢・便秘など
※多くは使い始めに出やすく、徐々に軽くなります。
出典:田辺三菱製薬ホームページ
インスリン注射について
インスリン注射には、役割の違う2種類があります。
① 超速効型インスリン
食事のときに出るインスリンを再現する注射です。
食後の血糖値を下げる
食事の直前または直後に使います
- 代表的なお薬
-
- ヒューマログ
- ノボラピッド
- アピドラ
- ルムジェブ(より速く効く)
- フィアスプ(より速く効く)
② 持効型インスリン (1日を通して効くインスリン)
何も食べていない時に出るインスリンを補う注射です。
空腹時や夜間の血糖を安定させる
- 代表的なお薬
-
1日1回の注射
- トレシーバ
- ランタス / ランタスXR
- レベミル
-
週1回の注射
- アウィクリ
インスリンが必要になった方、1日1回インスリンを使用している方などに使用します。
ご興味がある方はご相談ください。